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岡山大学病院 大谷 理浩
(令和3年度 受賞者)
この度は、令和3年度 川崎医学・医療福祉学振興会 教育助成を賜り、選考委員会の諸先生方および関係者の皆様方に深く感謝申し上げます。
私は、現在、岡山大学病院脳神経外科で、脳腫瘍患者さんの治療および新規治療法に関する研究を行っています。我々が研究および治療を行っている神経膠腫は、本邦の高齢化に伴い増加していますが、脳腫瘍の中では最も予後不良な疾患であります。一般的には、手術、放射線治療、化学療法が行われますが、十分な治療効果は得られていません。近年、様々な腫瘍において免疫療法が着目されていますが、現時点では神経膠腫における免疫チェックポイント阻害薬の有用性は示されていません。この理由として、脳という特殊な環境下では、免疫状態が他の腫瘍とは異なることが一因と考えられています。
近年、様々なウイルスを用いた治療法が開発され、神経膠腫に対しても日本国内外で研究が行われています。我々は、神経膠腫にがん抑制遺伝子REICを搭載したアデノウイルス(Ad-SGE-REIC)を投与する研究を行ってきました。脳腫瘍マウスモデルを使った研究では、直接的な腫瘍細胞死に加え、免疫状態の変化も確認されました。現在は、岡山大学病院において、このAd-SGE-REICを神経膠腫患者さんに投与する臨床試験を行っています。
今回、貴財団からの助成により、Ad-SGE-REIC投与による免疫状態の変化や遺伝子発現の変化を解析することが出来ました。これらの発見は、神経膠腫に対する新規治療法の開発に役立つことが期待され、今後ますます研究に邁進してく所存です。
最後になりましたが、今回の機会を与えてくださいました園尾博司理事長をはじめとする貴財団の関係者の皆様方に、この場をお借りして厚く御礼申し上げるとともに、貴財団のますますの発展を心よりお祈り申し上げます。
[令和4年4月1日掲載]
平成24年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
国際 | 小田桐 早苗 | 川崎医療福祉大学 |
教育 | 原 裕一 | 川崎医科大学 |
教育 | 長洲 一 | 川崎医科大学 |
教育 | 大植 祥弘 | 川崎医科大学 |
教育 | 李 順姫 | 川崎医科大学 |
教育 | 溝手 雄 | 岡山大学大学院 |
教育 | 藤野 雅広 | 川崎医療福祉大学 |
平成23年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 西村 広健 | 川崎医科大学 |
国際 | 清蔭 恵美 | 川崎医科大学 |
教育 | 山内 明 | 川崎医科大学 |
教育 | 俵本 和仁 | 川崎医科大学 |
地域 | 正木 久男 | 川崎医科大学 |
教育 | 青木 淳哉 | 川崎医科大学 |
地域 | 下屋 浩一郎 | 川崎医科大学 |
平成22年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 三好 智子 | 岡山大学病院 |
教育 | 小野 淳一 | 川崎医科大学 |
教育 | 岡本 威明 | 川崎医科大学 |
教育 | 矢作 綾野 | 川崎医科大学 |
教育 | 橋本 美香 | 川崎医療短期大学 |
平成21年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 脇本 敏裕 | 川崎医療福祉大学 |
教育 | 熊谷 直子 | 川崎医科大学 |
教育 | 三上 史哲 | 川崎医療福祉大学 |
教育 | 河井 まりこ | 岡山大学大学院 |
平成20年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 横山 光彦 | 川崎医科大学 |
教育 | 芝﨑 謙作 | 川崎医科大学 |
教育 | 田中 俊昭 | 川崎医科大学附属川崎病院 |
教育 | 平田 あずみ | 岡山大学大学院 |
平成19年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
国際 | 片岡 則之 | 川崎医療福祉大学 |
教育 | 茅野 功 | 川崎医療福祉大学 |
教育 | 前田 恵 | 川崎医科大学 |
教育 | 永坂 岳司 | 岡山大学大学院 |
平成18年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 宮地 禎幸 | 川崎医科大学 |
教育 | 眞部 紀明 | 川崎医科大学 |
教育 | 平林 葉子 | 川崎医科大学大学院 |
教育 | 前島 伸一郎 | 川崎医科大学附属川崎病院 |
平成17年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 渡辺 洋子 | 川崎医科大学 |
教育 | 寳迫 睦美 | 岡山大学大学院 |
教育 | 美藤 純弘 | 岡山大学大学院 |
教育 | 稲垣 幸代 | 岡山大学大学院 |
平成16年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 橋本 謙 | 川崎医科大学 |
国際 | 辻 修平 | 川崎医科大学 |
平成15年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 三浦 孝仁 | 岡山大学 |