受賞者寄稿文

川崎医科大学　最相 晋輔
（令和4年度　受賞者）

第97回中国四国外科学会総会・第27回中国四国内視鏡外科研究会を開催して

　この度は公益財団法人川崎医学・医療福祉学振興会地域連携・交流助成を賜り誠にありがとうございました。選考委員会の方々および関係者の皆様に深謝いたします。
　令和4年9月15日（木）、16日（金）の両日に倉敷市芸文館において、第97回中国四国外科学会総会（会長：呼吸器外科学　中田昌男）ならびに第27回中国四国内視鏡外科研究会（当番世話人：消化器外科学　遠藤俊治）を開催いたしました。8月にかけて新型コロナウイルス感染症の第7波が猛威を振るっており、開催様式については熟慮を重ねましたが、9月に入りやや下火になってきたことで3年ぶりの現地開催に踏み切りました。
　学会テーマは「見る知る愉しむ」であります。これには、若い医師の方々に、外科治療の実際を見て、そして自らの手を動かして愉しんでもらいたいという、会長・当番世話人の想いが込められています。プログラムは、川崎医科大学の6つの外科学教室（呼外・消外・心外・乳外・小外・総外）が力を合わせて企画作成しました。会期当日は晴天に恵まれ、中国四国地区の外科医ならびに研修医が290名参加し、178演題を発表いただきました。なかでも、研修医・専攻医を対象としたCase Presentation Award Sessionには過去最高の69演題が集まり、皆やや緊張の面持ちをしながらも立派な発表をしてくれました。併せて、教育セミナー、スポンサードセミナー、イブニングセミナーも開催しましたので、外科治療の今を一度に知る良い機会になったと思います。また、会期を通して4つのハンズオンを実施しましたが常時盛況で、若い医師たちが真剣にシミュレーターに相対しているのを見て大変頼もしく感じました。参加の皆様には十分に学会そして外科の愉しさを味わっていただけたのではないかと思います。本会を通して、中国四国地区の外科医の交流が深まると同時に、外科診療のレベルアップに貢献しえたものと確信しております。
　最後になりましたが、本会開催にあたり川崎医学・医療福祉学振興会から多大なるお力添えをいただきましたことに改めまして厚く御礼を申し上げます。

［令和5年4月1日掲載］