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川崎医科大学附属病院 長尾 莉沙
(令和7年度 受賞者)
この度は令和7年度公益財団法人川崎医学・医療福祉学振興会教育研究助成を賜り、誠にありがとうございました。選考委員会の先生方ならびに、ご関係の皆様に厚く御礼申し上げます。
本研究では、川崎医科大学附属病院に勤務する看護補助者の心理的安全性の実態と、看護職とのタスク・シフト/シェアの現状および課題を明らかにすることを目的として調査を実施しました。近年、医師の働き方改革の進展に伴い、医療職種間のタスク・シフト/シェアの推進が求められています。看護職においても業務負担の軽減や専門性の発揮の観点から、看護補助者との協働は重要な課題となっています。しかし、急性期医療を担う大学病院では患者の重症度や業務の複雑性が高く、役割分担や心理的負担など様々な要因が協働に影響していると考えられます。
本研究では、看護補助者および看護職を対象に質問紙調査を行いました。その結果、看護補助者の心理的安全性は概ね高い傾向がみられ、相談しやすい雰囲気が形成されていることが示されました。一方で、看護職との意思疎通や役割期待の共有には課題があり、業務への不安や業務負担感を抱えている実態も明らかとなりました。また、実際のタスク・シフト/シェアは搬送や環境整備などの周辺業務に集中しており、直接ケア業務への展開は限定的であることが示されました。さらに、看護補助者の異動経験や雇用形態は心理的側面や業務負担感に影響を与える可能性が示唆されました。
これらの結果から、タスク・シフト/シェアを推進するためには業務範囲の拡大のみならず、役割の明確化や教育体制の整備、職種間のコミュニケーションの促進など、協働の基盤となる環境整備が重要であると考えられます。特に、看護補助者が安心して意見を伝えられる心理的安全性を維持・向上させることが、チーム医療の質向上にもつながると考えられます。
現在、本研究で得られた知見を基盤として、研究対象施設を拡大し、全国の私立医科大学病院の特定機能病院を対象とした調査研究を開始しています。複数施設における実態を比較・分析することで、看護補助者の心理的安全性やタスク・シフト/シェアの実施状況、組織体制との関連をより広い視点から明らかにし、看護職と看護補助者が協働しやすい環境づくりに向けた実践的示唆を得たいと考えています。
最後になりましたが、本研究にお力添えを賜りました貴財団に厚く御礼を申し上げるとともに、貴財団の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。
[令和8年4月1日掲載]
平成24年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 国際 | 小田桐 早苗 | 川崎医療福祉大学 |
| 教育 | 原 裕一 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 長洲 一 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 大植 祥弘 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 李 順姫 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 溝手 雄 | 岡山大学大学院 |
| 教育 | 藤野 雅広 | 川崎医療福祉大学 |
平成23年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 西村 広健 | 川崎医科大学 |
| 国際 | 清蔭 恵美 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 山内 明 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 俵本 和仁 | 川崎医科大学 |
| 地域 | 正木 久男 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 青木 淳哉 | 川崎医科大学 |
| 地域 | 下屋 浩一郎 | 川崎医科大学 |
平成22年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 三好 智子 | 岡山大学病院 |
| 教育 | 小野 淳一 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 岡本 威明 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 矢作 綾野 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 橋本 美香 | 川崎医療短期大学 |
平成21年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 脇本 敏裕 | 川崎医療福祉大学 |
| 教育 | 熊谷 直子 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 三上 史哲 | 川崎医療福祉大学 |
| 教育 | 河井 まりこ | 岡山大学大学院 |
平成20年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 横山 光彦 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 芝﨑 謙作 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 田中 俊昭 | 川崎医科大学附属川崎病院 |
| 教育 | 平田 あずみ | 岡山大学大学院 |
平成19年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 国際 | 片岡 則之 | 川崎医療福祉大学 |
| 教育 | 茅野 功 | 川崎医療福祉大学 |
| 教育 | 前田 恵 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 永坂 岳司 | 岡山大学大学院 |
平成18年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 宮地 禎幸 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 眞部 紀明 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 平林 葉子 | 川崎医科大学大学院 |
| 教育 | 前島 伸一郎 | 川崎医科大学附属川崎病院 |
平成17年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 渡辺 洋子 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 寳迫 睦美 | 岡山大学大学院 |
| 教育 | 美藤 純弘 | 岡山大学大学院 |
| 教育 | 稲垣 幸代 | 岡山大学大学院 |
平成16年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 橋本 謙 | 川崎医科大学 |
| 国際 | 辻 修平 | 川崎医科大学 |
平成15年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 三浦 孝仁 | 岡山大学 |