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川崎医療福祉大学 荒木 俊介
(令和5年度 受賞者)
この度は令和5年度公益財団法人川崎医学・医療福祉学振興会 教育研究助成を賜り、誠にありがとうございます。選考委員会の先生方および関係者の皆様方に深く感謝申し上げます。
弱視(amblyopia)は小児にみられる視機能の発達障害であり、早期発見・早期治療が重要な疾患です。しかし、弱視は「検者も患者も見えない」と言われるように、肉眼的観察では視力障害を説明できる眼球の異常を確認できません。また、眼球組織に微視的な異常が存在するか否かについても明らかとなっていません。
本研究では、弱視の病態評価および新たな客観的指標の探索を目指して、光干渉断層血管撮影 (optical coherence tomography angiography: OCTA)を用いた弱視眼の網膜微小血管構造の評価を行いました。解析の結果、5歳以下では弱視眼の視力にかかわらず固視不良などの影響でOCTA撮影が困難であること、網膜表層における血管密度、還流密度、中心窩無血管域は弱視眼と健眼で有意差を認めないことが分かりました。
現在、OCTAが弱視の客観的指標になり得るか?という問いに対して、報告者によって様々な結果が示されており、一定の見解は得られていません。弱視における客観的指標の発見は、自覚的検査が困難な児に対する診断、治療効果の判定、治療限界の予測による個別化医療の実現といった意義が期待されます。本研究の成果を生かし、引き続き弱視の研究に取り組んで参りたいと存じます。
最後になりましたが、本研究を助成くださいました貴財団の関係者の皆様方に、改めて厚く御礼を申し上げますとともに、貴財団の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
[令和6年4月1日掲載]
平成24年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
国際 | 小田桐 早苗 | 川崎医療福祉大学 |
教育 | 原 裕一 | 川崎医科大学 |
教育 | 長洲 一 | 川崎医科大学 |
教育 | 大植 祥弘 | 川崎医科大学 |
教育 | 李 順姫 | 川崎医科大学 |
教育 | 溝手 雄 | 岡山大学大学院 |
教育 | 藤野 雅広 | 川崎医療福祉大学 |
平成23年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 西村 広健 | 川崎医科大学 |
国際 | 清蔭 恵美 | 川崎医科大学 |
教育 | 山内 明 | 川崎医科大学 |
教育 | 俵本 和仁 | 川崎医科大学 |
地域 | 正木 久男 | 川崎医科大学 |
教育 | 青木 淳哉 | 川崎医科大学 |
地域 | 下屋 浩一郎 | 川崎医科大学 |
平成22年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 三好 智子 | 岡山大学病院 |
教育 | 小野 淳一 | 川崎医科大学 |
教育 | 岡本 威明 | 川崎医科大学 |
教育 | 矢作 綾野 | 川崎医科大学 |
教育 | 橋本 美香 | 川崎医療短期大学 |
平成21年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 脇本 敏裕 | 川崎医療福祉大学 |
教育 | 熊谷 直子 | 川崎医科大学 |
教育 | 三上 史哲 | 川崎医療福祉大学 |
教育 | 河井 まりこ | 岡山大学大学院 |
平成20年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 横山 光彦 | 川崎医科大学 |
教育 | 芝﨑 謙作 | 川崎医科大学 |
教育 | 田中 俊昭 | 川崎医科大学附属川崎病院 |
教育 | 平田 あずみ | 岡山大学大学院 |
平成19年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
国際 | 片岡 則之 | 川崎医療福祉大学 |
教育 | 茅野 功 | 川崎医療福祉大学 |
教育 | 前田 恵 | 川崎医科大学 |
教育 | 永坂 岳司 | 岡山大学大学院 |
平成18年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 宮地 禎幸 | 川崎医科大学 |
教育 | 眞部 紀明 | 川崎医科大学 |
教育 | 平林 葉子 | 川崎医科大学大学院 |
教育 | 前島 伸一郎 | 川崎医科大学附属川崎病院 |
平成17年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 渡辺 洋子 | 川崎医科大学 |
教育 | 寳迫 睦美 | 岡山大学大学院 |
教育 | 美藤 純弘 | 岡山大学大学院 |
教育 | 稲垣 幸代 | 岡山大学大学院 |
平成16年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 橋本 謙 | 川崎医科大学 |
国際 | 辻 修平 | 川崎医科大学 |
平成15年度
受賞部門 | 氏名 | 所属 |
教育 | 三浦 孝仁 | 岡山大学 |