受賞者寄稿文

川崎医療福祉大学　芳賀　佳子
（令和6年度　受賞者）

2024年度　地域看護職員を対象とした一般研修（特別企画）を開催して

　この度は令和6年度公益財団法人川崎医学・医療福祉学振興会教育研究助成を賜り、感謝申し上げます。椿原彰夫理事長をはじめとして、審査委員会の先生方、関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
　さて、わが国では、超少子高齢化の進行、人々の価値観の変化により、健康上のニーズは増大し、多様化・複雑化しています。また、人生100年時代の到来等により、社会全体も様々に変化しています。このような中、看護職の活躍する領域や場が多様化し、看護職の役割発揮に対する社会からの期待が高まっています。そこで、看護師として個々のライフイベントに併せて働き方や学び直し・学び足しの機会を選択し、自分自身でキャリアデザインを描き、学び続けることが生涯を通して活躍し続けることにつながっていくと考え、地域の看護職及び看護管理者に「何をどのように学ぶことができるのか」、「学びながらキャリア構築する意義や具体的な方法」、「職員のキャリア構築をどのように支援していくのか」等について啓発していくことを目的として研修会を開催しました。
　研修会では、公益社団法人　日本看護協会　常任理事である吉川久美子先生より、看護師の生涯学習ガイドライン並びに看護師の学びのサポートブックを基に、施設・組織を越えた生涯学習支援について講演をいただき、午後からは、「仲間と学び合う、教え合う、真似し合う、創造し合う」ことの重要性とベッドサイドケアを通したOJTについてグループワークを通して学ぶことを実施しました。
　研修後、参加者へアンケートを実施した結果、研修会の満足度は高く、生涯学習の必要性をあらためて考え、スタッフへの支援を行うとともに、自分のキャリア形成についても考えていきたいという意見が多く寄せられました。川崎医療福祉大学　看護実践・キャリアサポートセンターは、社会人教育の場を地域に提供しており、今後も、研修の質向上に努め、看護職が自身のキャリアを内省しつつ、看護職としてのプライドを持ち、社会へ貢献するという高い意識を持つことができるよう支援していきたいと考えます。
　最後になりましたが、この研修会を開催する機会を与えてくださいました貴財団の関係者の皆様方に厚く御礼申し上げるとともに、貴財団のますますの御発展を心より祈念しております。

［令和7年4月1日掲載］