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川崎医科大学総合医療センター 宮井 將宏
(令和7年度 受賞者)
この度は、令和7年度川崎医学・医療福祉学振興会 教育助成を賜り、選考委員会の諸先生方および関係者の皆様方に深く感謝申し上げます。
18F-FDG(以下FDG)を用いたPET/CT検査では、FDGの主な排泄経路が腎排泄であることから、画質の向上および被ばくを低減する方法として、撮像前に飲水を促すことが推奨されています。しかしながら、飲水する時間や量に関しては規定がなく、各施設の方針に委ねられているのが現状です。先行研究では、FDGを投与する前後に飲水を行い余分なFDGを排泄させることで、筋肉、脂肪、肝臓、腎臓、膀胱、血管内の生理的集積を低下させ、画質が向上することが報告されていますが、腎機能と飲水方法が画質へ与える影響については明らかになっていません。
はじめに「CKD診療ガイド2024」に基づき、血液検査から得られる腎機能指標「eGFR」の値を用いて、腎機能を正常群(eGFR≧60)と低下群(60>eGFR≧30)の2群に分類しました。次に、患者さんにFDGを投与する20分前または投与した30分後に、飲料水500ccを飲水してもらい、撮影して得られたPET画像データに対して、肝臓、筋肉組織、脂肪組織、大血管、腎実質、膀胱腔内に関心領域を設定し、各部位に対して定量的指標であるSUVの最大値および平均値、肝臓の信号雑音比SNRを算出し比較しました。2025年11月13日時点において、腎機能正常群22例、腎機能低下群19例に対して解析を行ったところ、正常群では30分後の飲水で膀胱の最大値が有意に高くなり、低下群では全ての部位で有意な差は認められませんでした。これらの結果から、腎機能が正常な場合では、膀胱の集積を低下させるためにFDGを投与する前に飲水することが望ましく、腎機能が低下している場合では、飲水のタイミングは自由に行ってよいことが示唆されました。なお、現在もデータ収集と解析を継続しており、飲水量が250ccの場合についても追加検討を行っております。本研究により、患者さんの腎機能に応じた適切な飲水のタイミングと量が判断でき、PET検査の画質向上が期待されます。この成果は、今後、論文化することで多くの方の参考にして頂ける可能性が期待され、今後ますます研究に邁進していく所存です。
末筆ではございますが、今回の研究の機会を与えてくださいました椿原理事長をはじめとする公益財団法人川崎医学・医療福祉学振興会の関係者の皆様に、この場をお借りして厚く御礼を申し上げるとともに、貴財団のさらなる発展を心よりお祈り申し上げます。
[令和8年4月1日掲載]
平成24年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 国際 | 小田桐 早苗 | 川崎医療福祉大学 |
| 教育 | 原 裕一 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 長洲 一 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 大植 祥弘 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 李 順姫 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 溝手 雄 | 岡山大学大学院 |
| 教育 | 藤野 雅広 | 川崎医療福祉大学 |
平成23年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 西村 広健 | 川崎医科大学 |
| 国際 | 清蔭 恵美 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 山内 明 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 俵本 和仁 | 川崎医科大学 |
| 地域 | 正木 久男 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 青木 淳哉 | 川崎医科大学 |
| 地域 | 下屋 浩一郎 | 川崎医科大学 |
平成22年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 三好 智子 | 岡山大学病院 |
| 教育 | 小野 淳一 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 岡本 威明 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 矢作 綾野 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 橋本 美香 | 川崎医療短期大学 |
平成21年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 脇本 敏裕 | 川崎医療福祉大学 |
| 教育 | 熊谷 直子 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 三上 史哲 | 川崎医療福祉大学 |
| 教育 | 河井 まりこ | 岡山大学大学院 |
平成20年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 横山 光彦 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 芝﨑 謙作 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 田中 俊昭 | 川崎医科大学附属川崎病院 |
| 教育 | 平田 あずみ | 岡山大学大学院 |
平成19年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 国際 | 片岡 則之 | 川崎医療福祉大学 |
| 教育 | 茅野 功 | 川崎医療福祉大学 |
| 教育 | 前田 恵 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 永坂 岳司 | 岡山大学大学院 |
平成18年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 宮地 禎幸 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 眞部 紀明 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 平林 葉子 | 川崎医科大学大学院 |
| 教育 | 前島 伸一郎 | 川崎医科大学附属川崎病院 |
平成17年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 渡辺 洋子 | 川崎医科大学 |
| 教育 | 寳迫 睦美 | 岡山大学大学院 |
| 教育 | 美藤 純弘 | 岡山大学大学院 |
| 教育 | 稲垣 幸代 | 岡山大学大学院 |
平成16年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 橋本 謙 | 川崎医科大学 |
| 国際 | 辻 修平 | 川崎医科大学 |
平成15年度
| 受賞部門 | 氏名 | 所属 |
| 教育 | 三浦 孝仁 | 岡山大学 |